ユルクネ。

*20代で渡米。30代になってから妊活、不妊治療。二児の母となり、アメリカで育児(自)中です。*

親が与えてくれたもの、子供に与えたいもの(2)

子育てというのは、それまでの自分の人生を如実に反映するものなんだなと感じます。自分では意識していなかったような価値観が浮き彫りになる。それは自分を縛っている呪縛だったり、大切にしていきたいと思っている幼少期の思い出だったり。自分の親が与えてくれ、感謝しているものに関しては、やっぱり自分の子どもにも与えてあげたいと思うし、または、自分は親から与えられなかったけれど渇望していたものを、自分の子どもには与えてあげたいと思う。とはいえ、親としての自分たちにも色々限界もあるので、現実的なところで。今のところ、楽しい子ども時代の思い出を作り、基本的身体能力と基礎生活力を身につけさせ、そして本人が望めば高等教育を負債なしで受けさせてあげたいと思っています。

「基本的」身体能力は、何もプロレベルのスポーツをすることを目指すのではなく、娯楽として体を動かすことを楽しめるだけの身体能力をつけるということ。スポーツはセンスとか身体的技能とかもちろんありますが、慣れも大きい。幼い頃から体を動かすことに慣れている、スポーツをしたことがある、という経験がハードルを下げると感じます。これは、自分が親から与えられて今とてもありがたく思っていることなので、子どもに渡してやりたい。具体的には、水の中に投げ入れられても溺れない、そしてマリンスポーツを楽しめるレベルの水泳スキル。冬のスポーツはできたら楽しいと思うので、スキーとスケート。あとは、気軽に楽しめる野球とかサッカーとかテニスとか。私がジョギングに行く時には声をかけて一緒に走ったりするし、ヨガをしていると子どもも隣で一緒に木のポーズをしてみたり。ノリのいい音楽がかかっていると下の子は踊り出すので、そういう時は率先して私も一緒に踊る。本当は最低限の護身ができて体の大きい子にも物怖じせずに済む武術系のことをさせたいのだけれど。。。今のところ、これだけは子どもから拒否されてできずにいます。

基礎生活力は、18歳で家を出る時に生活一般のことが自分でできるということ。バランスの良い食生活とはどういうものなのか、コンセプトとしてはわかっていて、たとえそれはできなくても簡単な食事を自分で作ることができる。身体と住居を清潔に保つ習慣があり、掃除や洗濯を自分でする。お金の使い方、金融システムについての基礎知識があり、自分のファイナンスを管理できる。または、勉強して知識をアップデートしていく必要があることを理解している。時間管理ができ、やりたいこと・やらなければならないことをこなすには、必要な時間を見極め、逆算して計画を立て、自分を律していかなければいけないことを理解している。前倒しで未来のために努力することが必要に応じてできる。

高等教育は、子どもの向き不向きがあると思うので、絶対に大学は出ること、とか思っていませんが、本人がそう望んだ時に学資を援助できるようにはしておこうと思っています。とはいえ、学費が日本の数倍〜10倍もかかり得るアメリカ。選ぶ大学によっては全額サポートしてあげることは難しい、というかたぶん無理。しかし、できる範囲での援助はして、学生ローンという巨額の負債を抱えて社会人生活を始めることになるという、アメリカあるあるの状況はできるだけ避けさせてあげたい。これのせいで卒業後ハンデを負い、苦労していた人たちを見ていて思います。若い時は、数百万円の負債でも大きい。でも、今の自分達には工面できないお金でもない。だったら、そう決めたなら出せる状況にはしておきたい。

そして何よりも、子ども時代の楽しい思い出、これに尽きます。精神的に安定していて、楽しいことがたくさんある子ども時代にしてあげたい。やりたくないけどやらなくちゃいけないこと(日本語学校の宿題とか、漢字の勉強とかね(汗))も多少はあるけれど、家族でお散歩したり、スポーツしたり、ピクニックしたり。ママが言うからお野菜も食べるけど、基本、自分の好物が必ず入ったご飯を食べられて、甘党のパパがおいしいお菓子を焼いてくれる。時には自分のお気に入りのレストランでピザやらマカロニチーズやらテイクアウトもできるし、夏の暑い日に外出すればアイスクリームを買ってもらえ、冬の寒い日にはみんなでスタバでホットチョコレートが飲める。週末には家族でムービーナイトしたり、9時ごろまで明るい夏の夜、デッキでご飯を食べたり、懐中電灯持ってお散歩に行ったり。庭で集めた枯れ木や落ち葉で焚き火をして、ちょっとした火遊びをしつつ、マシュマロ焼いてみたり。そして夏休みには毎年、飛行機に乗っておじいちゃんおばあちゃんに会いに行き、たっぷり甘やかしてもらえるという。いや、なんか。。。いいな君たち、って思いますけど(笑。たぶん、うちは色々甘いけれど、子ども時代かなーり健康的な食生活を送り、年に一度のマクドナルドが超ご馳走だった反動で、子どもたちにはもう少しだけ食べたがるものを食べさせてあげたい、と思う。あとはたぶん経済的な理由で、買い食いとか外出先でのアイスクリームとかめっっったに買ってもらえなかったので、それもね。。。子どもたちが大人になって振り返って、幸せな気分になる子ども時代になるといいなあ、と願っています。