ユルクネ。

*20代で渡米。30代になってから妊活、不妊治療。二児の母となり、アメリカで育児(自)中です。*

親歴10年近くなって思うこと

子供が生まれてからの私は、「あるべき」母親像や「理想的」育児法、周囲の声なんかにものすごく影響され、常にプレッシャーを感じていた。海外に住んで、他人の目を気にする日本的な自分は脱却したと思ったのに「良き母」の呪縛は強力だった。。。子供がいるとまず「母」としての任務が最優先になる自分。子供といようが、あくまで自分のペースを崩すことがない夫は「父」としての責任を放棄してるんじゃないかと思った。そして、たぶん、「私はこんなにがんばってるのに、ずるい。自分のことしか考えてない! 私だってそうしたいのに」と言う本音もあったと思う。

でも。その頃の自分に言ってあげたい。そうして自分を犠牲にして子供を最優先、「良い母」でいようとするがためにいつも余裕がなくキリキリしているんじゃ本末転倒。自分最優先で楽しく幸せになっていいんだよ。もっと手を抜いて、気楽に、テキトーに行こう。

以後、色々手放しました。

そして、子供たちが成長して小学生になった今、夫が子供とできることがぐんと増えた。彼は手先が器用で、家・庭・車のメンテなど率先してやってくれるのですが、息子はそれらをパパとするのが大好き。一緒に家具を組み立てたり、庭で木を切ったり燃やしたり、車洗うのはボーイズの仕事。サッカー好きの夫、息子たちがハマってくれたのきっと嬉しいだろうな。一緒にワールドカップ見たり、暇さえあれば庭で一緒にサッカーしたり。本格的なサッカーゴールを注文して庭に導入してたのを見て笑ってしまった。

今ならわかります。超論理的思考の夫は、ただわけもわからず(大人にはね)泣いてるだけの赤ちゃんをひたすらあやすとかは苦手分野だった。言葉が通じるようになり、ロジックが理解できるようになった子供の相手ならできる。それぞれが得意分野で能力を発揮できるような役割分担をするのが一番効率的でお互い負荷が少ない。もちろん、苦手なことも少しは学んで身につけていくものですが。しかし、周りを見ていても、基本お母さんとなった女性の方が色々なことをマルチにこなせるので、配偶者の男性が何が得意かよく観察して、彼ができないことや苦手なことを選んで自分の役割にするのが効率いい気がする。

今も、子供のスケジュール管理や学校の課題のチェック、勉強を見てやるとかは私の担当。私の方が忍耐力があるし、教えるスキルもあるし、(子供にうるさく言うのは好きではないけど)夫よりは上手。でもその分、夫もできてそれなりに好きな料理や庭仕事、習い事の送り迎えとかをしてもらっている。片付けもできるから、夫ができそうなことは残しておいて、私は夫ができないこと・苦手なことを優先して片付けていく。

夫婦仲悪かったわけではないけど、子供ができて以降、確実に暗黒期は存在した。でも、最近やっと穏やかで平和な関係が保てるようになり、幸福感激増し。結果、子供との関係もよくなる(なぜなら、パパにキレているママは、子供といるときにも、どうしても不機嫌になってしまったりするから)。家事と育児のバランスが取れて、かつ私が自分の中の「完璧な親」像を手放したことが大きかったと感じます。

ここまで10年弱(長い〜!)。大人になった親が変わるのには時間がかかり、子供の成長は早い。でも、子供を持ったからこそ私たち親も進化していく。親になることほど大きな成長の機会ってないんじゃないかと思うくらいです。