ユルクネ。

*20代で渡米。30代になってから妊活、不妊治療。二児の母となり、アメリカで育児(自)中です。*

購入か賃貸か?アメリカの場合

日本でよく聞くこのお題、アメリカだと諸事情変わってきます。個人的には、移住というつもりで長期滞在するなら購入すべし、と思う。日本と大きく違うのは、アメリカでは「通常」不動産価値は上がっていくものなので、購入の諸経費を考えてもだいたい5年ぐらいで元はとれ、プラスになる。なので、投資として不動産を買い、何年か貸しながら保持、価値が上がったところで売る、というスキームを繰り返す人も。家賃収入ではなく売却収益をとる感じの不動産投資。そういう投資をしない私のような一般人でも、自分の住居を賃貸ではなく持ち家にするのには大きなメリットがあると感じます。主に3つ。

  1. 自分の好み・家庭のニーズに応じてリノベができる。
  2. 家族の成長に伴い、住み替えられる。
  3. 小さな家から初め、ステップアップできる。そして最終的には収益が残る。

この中で、日本と一番違うのは2と3。日本のように、若い時に家族を持つタイミングで家を買い、子供が巣立った後も大きな家に住み続ける、ということにはならない。そして、車のように購入と同時に価値はどんどん下がっていく。。。ということはなく、通常上がっていく。

理想的には、シングルの(またはパートナーがいても子供がいない)若いうちにコンドや小さな家を買い、何年か住む。結婚や出産が入ったらそこで少し大きいところに住みかえる。1BR だったら2BRという感じ。アメリカでは赤ちゃんのうちから子供部屋を用意するのが普通で、添い寝はあまりしないので、子供ができたらもう一部屋、と考えることが多い。添い寝してももちろんいいし、アメリカ流に合わせる必要もないけど、買ったところには何年か住むことが前提。そうすると、複数子供が欲しかったりしたら、この時点で2BRにしておくのがよし。二人目が生まれた時に、赤ちゃんはベビーベッドで親の寝室、上の子は子供部屋、というようなことができる。そして小さな子供を連れての引っ越しとか、妊娠中に引っ越しとか大変。

この先は、多分家庭によるところが大きいと思うけど、子供が複数いる場合はもう少し大きいところが次の家になることが多い。子供が二人いるなら3BR、ゲストルームやオフィスも欲しい場合は4BRや地下がある家。コンドで3BRも時々あるけど、あまりなく、4BRというのはこの辺では聞いたことがない。ニューヨークとか別なのかも? そして、子供が就学前かもタイミングに関わってくる。アメリカでは5歳から年長クラス(Kindergarten)に入り、義務教育開始。ここで学区を考慮に入れる必要あり。いい学区とそうでない学区の境界線のどちら側にあるかで、不動産の価値は大きく変わるから。全く同じスペックの家でも学区がいいとそれだけで値段は釣り上がります。願わくば、高校までそこそこの学区に、おそらく人生で一番大きい家を買い、子供たちが家を出たら、小さめの家にダウンサイズする。

子供が巣立った後の住居は学区を気にする必要がなく、かつそんなに大きい家でなくていいので、大きい家を売ったお金で残っていたローン完済、新しい家はキャッシュで買い、ローンなし。。。というのが、ごくごくフツーの家庭でも実現可能な気がします。結婚しないとか、子供を持たない、ということであれば、最初に買った住まいのローンはこの時点で完済できているように。もちろん、買い替えてステップアップしてもいいし、その場合は都度都度収益出ると思うので、よりいい家に住み替えていくことが可能。

これまで4軒住んでみて、自分の好みや自分たちの家族のニーズがよくわかりました。こういう住まいにしたい、という願望がはっきりしてくるので、適宜手を入れたり、家を購入するときの目が磨かれます。そして、初めはモダンなのが好きでも、今度は北欧風の暖かい感じがいいかも、とか好みが変わることもある。壁を塗り替えたり、床を変えたり、引越しのタイミングで家具を新調したり。その時々で自分の理想の家を作れる。素敵なおうちを見てはインスピレーションをもらい、次の家はこんなふうにしたいね〜という夫婦の会話も弾みます(夫も不動産好き)。コロナ後、家で過ごす時間が増え、住まいが心地いいのは本当に価値が高いと実感しています。