ユルクネ。

*20代で渡米。30代になってから妊活、不妊治療。二児の母となり、アメリカで育児(自)中です。*

第三国に住むということ

英語圏の留学先でお互い学生しているときにパートナーと出会うと、「お互いそこそこ英語力がつき、英語圏の第三国で暮らすという選択肢ができるのが結構良い」と以前に書きました。国際結婚していると、どちらかの母国に住むパターンの方がずっと多いけれど、お互いの第三国だとなんかフェアな感じがして私は好きです。外国暮らしをしていて嫌なことがあったり苦労することがあっても、お互い支え合って頑張っていける。時にはその国をディスりながら。そんなことができるのも、それがどちらの母国でもないからかなーと。私は、日本のダメなところを指摘されたら、たとえ自分もそう思っててもちょっと自分の母国を庇いたくなる。逆に、夫の母国にいるときに理不尽なことがあったりしてもなんか開けっ広げに批判はしづらい。アメリカというお互いにとっての第三国に住んでいて、日々の不満やシステム崩壊っぷりや政治に関するコメント、遠慮なし。

あとはものの見方や義家族との関係性によるところが大きいと思いますが、親族付き合い的なものが日常生活に入ってこないのも自分的には楽ちん。これは諸刃の剣で、いざというとき頼れる家族が身近にいない、ということでもありますが。周囲の友人が義家族とのいざこざで疲弊したりイライラしたりしているのを見ると、うちは気楽なもんだなーと。ホリデーとかに親族集合して宴会、みたいなことが皆無なわけですが、それを寂しい、と思うタイプではないので気楽さが勝る。そもそも、頼れる家族や親族がいない、と考えるのは、その土地にいる家族・親族が困ったときにあてにできる人たちだ、という前提があってのこと。必ずしもそうではないし、むしろ、自分たちがサポートしてあげなくちゃいけないような状況かもしれない。そして当然ながら関係性が良くなければ、近くにいてもサポートなんてあてにできないかもしれない。

お互いこの国の勝手がわかってないので、子供ができて社会生活を送るとなると、ワタワタしてしまいますが、まあそれも慣れ。むしろ、「私外国人だからわからないの。教えて!」と言えるだけの度胸がつくと、相手も丁寧に教えてくれる。外国人カードは使いよう。

というわけで、今のところ、お互いの母国でない第三国に住むのが心地いい。最初の紆余曲折を経て、大体のところを学び、生活の基盤ができて、今は日本に住む方が順応するのが大変そうだと思うくらい。子供たちも、まあ順当にいけばアメリカで教育を受けることになるだろうし、我が家は当面ここだろうな、と思っています。

。。。しかし、ここに来て新たな問題が明確に。それは年老いた両親のサポート問題。日本にいても、離れた土地に住んでいたら、そうそう日々のサポート的なことができないのは同じですが。母が日常の些細なことで困っているのを見ると、近くにいたらすぐやってあげるのにな、と歯痒い。今のところ両親ともに元気にしているものの、あと十年先とかにどうなっているのか、相変わらずアメリカにいるであろう自分に何ができるのか、今後考えていかなくちゃいけない案件です。

そして最後は自分の老後問題。これも色々なことの仕組み上、アメリカにいるのが一番確率高いものの、仕事の縛りがなければちょくちょく長期で自分の国で過ごしたい、と夫は考えている模様。私は彼がいる限り、そして子供がアメリカにいる限り、日本にいなくてもいいけれど、体の自由がきかなくなったり、それこそ英語忘れてしまったりしたらアメリカでは生活できないかもしれない。痴呆が出たのち、どんなに語学が達者だった人でも、外国語を忘れてしまうというのはよく聞く話。他人事ではない。。。

とりあえず、働き盛りで仕事があり、母国の両親が健在なうちは海外在住もいい。ライフステージとその時々のニーズによって感じることが変わりそうです。