ユルクネ。

*20代で渡米。30代になってから妊活、不妊治療。二児の母となり、アメリカで育児(自)中です。*

逆境がもたらしてくれた、人生の大きな財産

不妊と、コロナ禍でのワンオペ育児及びフルタイムリモートワークは、私の人生における二大クライシス。(←大袈裟)妊活及び不妊治療は、一般的に見ればそんなに長くは続かなかった方だろうし、最終的に二人子どもを授かれたのだから、逆境と呼ぶのはやや気が引けますが、当時の自分にはそういう未来は全く見えていなかったし、このまま子どもを授かることなく、子どものいない人生を歩むことになるのかもしれない、と絶望していました。また、コロナの初期には全てがストップ、子どもたちは学校にも保育園にもいけないし、自分も友達にもそうそう会えず、家族も近くにおらず、それでいて子どもを見つつフルタイムで仕事を継続しなければならなかった。夫は毎日出勤するエッセンシャルワーカーだったため、完全ワンオペ。仕事ができない焦りと、肉体的・感情的にエネルギーのいる子どもの世話、そしてそういうものと無縁な顔をして毎朝出勤し、嵐が過ぎた後の家に帰宅してくる夫への憤りで満ちていました。こわいですね。。。でも、結婚生活の暗黒期でした。

しかし、その「逆境」がかなりの破壊力を持って私の人生に影響を及ぼしたからこそ、本気で色々な努力をし、解決策を模索した。今や完全に自分の生活の一部となった習慣は、逆境がもたらしてくれた恵みだったんだなと感じています。

まずは、妊活中に始めた運動。体をあたためるのが妊活にいいと聞いたので温活をしてましたが、体を動かして内側からあたためるのが一番効果があった。ジムに入会し、当時ハマっていたズンバクラスに週3〜4で通っていました。この時期に色々なジムやフィットネススタジオを渡り歩き、ヨガもしたし、ランニングもしたし、日々運動することがごく普通のルーティンに。そしてそれは産後も続き、コロナを経て今またジムかヨガスタジオに通おうかなという気になっている。気軽にエクササイズができる、しようと思えるのは、この時期にかなりハードにやり込んで、自分はある程度はできる、そしてそれが楽しいことなんだ、とわかっているから。不妊じゃなかったら、全く運動しない中年になっていたかもしれない。体を動かすことは楽しい、という自分がいたのを長らく忘れていたくらいだったので。子どもの頃はスポーツ好きの親の影響で常に体を動かしていたのに、大人になってからは真冬でもうっすいストッキングにヒールを履く生活に、もちろんスポーツなんてしない、毎週友達と外食してはお酒も飲む、的な排他的な生活(笑。まあそりゃあ不妊にもなるでしょう。今は、自分一人でランニングするのも爽快で最高だし、家族や友達と一緒にスポーツするのもほんとに楽しいし、この不妊期間中に体を動かすことの楽しみを思い出せて本当によかったと思います。

そして、コロナ中の暗黒期に身につけたことは、時間術と朝型生活。夜更かしが得意で朝に弱かった自分ですが、否応なく、朝早起きして仕事をせざるを得なくなった。家族が起き出してくる前、夫が出勤する前に仕事をこなしておくことで、その日思うように仕事時間が取れなくても、最低限のことはクリアしておける。あとは土日に集中して仕事をすることでつじつまを合わせるという生活。朝早起きして夫の出勤時間まで、という時間制限つきで集中してやるので、能率もいい。仕事が終わっておらず、夜やろうとか思っていると、日中子どもの相手をしているときにもそのことが頭から離れず、イライラしたり、最悪子どもに当たってしまったり。これをしてしまうと、自己嫌悪に陥り、ものすごくダメージが大きいので、朝のうちに最低限の仕事を済ませ、心穏やかに子どもとの時間を過ごすというのは自分にとって抜本的な解決策でした。今現在は、そこまで時間に追われる生活はしていないものの、朝早く起きることが苦ではなくなったので、なるべく早朝に仕事を済ませておいて、日中を好きなことに使うというスケジュールが組めるように。そうすると、天気がいいうちに小一時間ランニングに行く、とかも平日の在宅勤務日に組み込めるわけです。時間の有限さを感じるようになり、日々、いかに時間を有効に、自分のしたいことに使っていくか、ここに注心している自分としては、この頃に時間活用術と早起き習慣を身につけていて本当によかったなあと。

どちらも、自分的にはかなりダークな時期だったので、暗いトンネルの中にいる気分でした。先が見えないのが何より辛かった。だって、出口はないのかもしれないから(汗。明るい外に抜けることができたことに安堵しつつ、ふと手の中を見ると、きらきらした小さな石が入っていた。。。みたいな(笑。自分の人生を思うように生きるための、手助けとなるものを手に入れられました。